イチローは大したことない、と発言してみる

イチローの顔

その理由としては、イチローがメジャーの年間最多シングルヒット数の記録をどんどんと更新していることが挙げられる。 
「記録を更新してるんなら、イチローすっげぇじゃんかよー」と思ってしまいそうなところだが、さにあらず。野球とは点を取り合うスポーツだ。すなわち、野球というスポーツにおいて重要なことは、どれだけ先の塁を取れるかということなのだ。それにも関わらず、イチローはヒットの85%が単打であり、更にその4分の1ほどは既存のランナーがひとつしか進塁できない内野安打なのである。おせじにもイチローは先の塁を取れているとは言えなさそうではないか。
ここで、イチローの先の塁の取れ具合を示す指標として、長打率と盗塁数について考えてみるとする。
まず長打率は、単打がべらぼうに多いのが祟って、現在0.416でMLB第8位。これは打率の0.374と大した差がなく、大変物足りなく感じられる。
そして盗塁数は、一塁への出塁(単打+四球)が257回もあるにもかかわらず、わずか35個でMLB第5位。盗塁のチャンスは世界一あるはずだが、そのわりにはあまり走っていないというのが現状だ。
これらのことから、イチローは一番打者で打率王ではあるが、チームの得点への貢献度は思ったほど高くはないということにはならないだろうか。実際、得点数は96点でMLB第34位と低迷している。まあ、得点数は後のバッターの打撃にも大きく左右される数字なので、一概には言えないのだが、打率王の一番打者が得点数34位というのは明らかに少なすぎるのだ。
 
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年間257安打という古いメジャー記録を久々に塗り替えるという偉業は、野球ファンとして興奮と畏敬の念を禁じえない。それにイチロ−なら長打率の低さについても、「今シーズンはチームの状態が良くないので、長打を捨ててでもヒットを打って、自分の記録にチャレンジしてます」くらいのことを言っちゃうかもしれないなあ。
つーか、イチローっていう日本球界の生んだヒーローを批判したくなるなんて、おれの天邪鬼気質も相当のもんだな。