ソニックラッシュ

人間の目は上下に並んでいないという人間ならば誰でも知っている事実により、おれ(フランス語で牛乳と一緒の意)は上下に離れたモニタの情報を同時に認識することができないので、アクション性の高いゲームに二画面を使われると、頻繁に頭部を上下に動かす羽目になり、重い頭部を上下動させる負担と、画面認識までのコンマ数秒の遅れとで、非常にストレスを感じやすい。
でもね、ソニックラッシュは例外なんだ。
ソニックという名の通りスピード感あふれる2Dアクションなのに二画面に渡ったマップを採用しているから、見づらくて上記のようなストレスを感じちゃいそうなんだけど、ソニックラッシュは例外なんだ。
ジャンプ台で上に飛んだときや急な下り坂を下ったときなど、猛スピードのソニックが上下の画面を行き来する瞬間、視界からふっとソニックが消えてしまうから、上記のようなストレスを感じちゃいそうなんだけど、ソニックラッシュは例外なんだ。
その見づらさに意味があるんだ。例えば、アクションRPGで戦闘画面とステータス画面が上下に分かれていたら、それは理由もなくただ不便なだけなので上記のようなストレスを感じるだろうけど、ソニックラッシュには、「ソニックが速すぎて目で追えない」という真っ当な理由がある。
そしてこれは、「目で追えないほど速いソニック」を感じさせてくれる演出だと言い換えられるんだ。ソニックを画面の中心に据えて、周囲のマップをすばやく流すことによる、マップのスピード感ではなくて、ソニックそのものが目で追えないことによる、ソニック自体のスピード感。ソニックシリーズは全然やったことがないけど、この感覚は確実にソニックラッシュにしかないだろうなと思う。
ただ、落下死がめちゃくちゃ多くて牛乳と一緒は挫折。マリオくらいの難しさが個人的にはちょうどいいなあ。

ソニック ラッシュ

ソニック ラッシュ