そうだ、おれは彼に憧れて指パッチンをマスターしたのだった

ポール牧は、窓際で景色を眺めつつ日課である指パッチンのトレーニングをやっていたら、そのあまりの速さと強さから摩擦で指に火が着いて、驚きながら吹っ飛んで転落したんだろうさ。指パッチンは、その昔ポール牧の人気に火を着けたわけだけれど、今度は指に火を着けちゃったという小話。
あるいは、ポール牧は、窓際で異星人と交信していたのかもしれない。彼の指パッチンは、未だ人類には発見されていない指波なるものを放っていて、その指波によって地球侵略を企てる異星人を必死で説得していたんだ。彼が殺られた今、地球に未来はない。ポール牧がテレビに出演しまくって指パッチンを広めていたのは、指波を放てる逸材を育てるため。