ワールドカップ最終予選時にそれは見つかった。

カントリーマアム

ワールドカップ最終予選は、見ずにはいられないほどには興味があるのだが、口を真一文字に結んでテレビの前で裸で正座して目も鼻も見開いて真剣に見るというほどには興味はないので、試合中は暇な時間だと言えない事もなく、せっかくだからタイピング能力の向上でも目指してみようかと思い立ち、今この文章をタイプしている。
カントリーマアムだ。ダイの大冒険の女武闘家で、戦闘中などに見せるパンチラで小学生時分のおれの胸を躍らせていたマァムを思い出さずにはいられない商品名だが、そんなことは置いておいて、カントリーマアムだ。オタが見ると死にたくなるともっぱらの評判である耳をすませばの主題歌カントリーロードを思い出さずにはいられない商品名だが、そんなことは関係なく、カントリーマアムだ。カントリーマアムだ。よくよく見れば外装袋にも書いてあることなのだが、実は電子レンジでチンするとかなりうまいのだ。チンしたカントリーマアムは、外のクッキーは水分が滲んでしっとりしていて、中のチヨコレイト(六歩進む)はとろけてまろやかな舌触りだ。おれが先刻それを食べたときには、あまりのおいしさにほっぺたがぽとりと落ちてしまった程だ。
・・・ん? 待てよ。ほっぺたが地面に落ちたということは、地球がおれのほっぺたを引っ張ったということになるのではないか。そしてこのことを一般的に考えれば、地球上で物が下に向かう作用はすべて地球の引っ張る力によるということにはならないか。物の重さや、物の落ちる作用は、すべて地球の引っ張る力によると言えるのではないか。
いやまさかそんな馬鹿げたことがあるはずがない。おれとしたことが何を考えているのだ。ふう、少し夜風にでも当たって冷静に考え直すとしよう。
ああ、風が気持ちいい。月も綺麗だ。
・・・ん? 月、そういえば月はなぜ毎日現れるのだ。月がなんの力も受けずに宇宙空間を動いているとすれば、月は早々に地球から離れて飛び去ってしまうはずではないか。しかし、現実にはこうして地球の周りで毎日円運動を繰り返している。もしかすると月は地球に引っ張られているのではないか。それこそおれのほっぺたのように。そして、月の飛び去ろうとする力と地球から引っ張られる力が吊り合って、円軌道を描いているのだ。そう考えればすべて合点がいくではないか。
では、その引っ張る力とは、どうようなものなのだろうか。
その後、地球上の物体、月の運動、木星の運動、潮の満ち引き、様々な現象を調べてみると、その引っ張る力は宇宙のあらゆるものが持っていて、お互いの距離の二乗に反比例して働くということがわかった。
世に言う万有引力の発見であった。
あ、日本勝利おめでとうございます。
あと、バーレーン敗北残念でしたね(フォロー)。