右曲がりの少女

左に曲がれないという設定の少女が夢に出てきて、ああこの娘は左に曲がれなくてかわいそうだなあと電信柱の影から同情しながら観察していると、三叉路でおれをあざけるようなニヒルな表情をして左に曲がったので、おれはびっくりしてしまって、電柱の影から飛び出し、ええ! ちょっとなんで左折できちゃってんの? おかしいっしょ。と話しかけたら、ニヒルな表情から一転、恋する乙女の麗らかな瞳で見つめ返してきたので、おれは緊張して、いや、あの、デーブ大久保が・・・とわけのわからない事をしどろもどろになりながら言ったら、私、野球の事は良くわからないの、ごめんなさい。ときっぱり言われて、そこで話のネタが尽きて困っていると、スズメバチが襲い掛かってきてうわやべーと思ったところでドリームオーバー。ゲームオーバー。現実にカムバック。
目を開けるとハエが飛んでいた。くそ、こいつのうるさい*1羽音の影響で夢にハチが出てきてしまったのか。むかつくぜ、ペチョ(ハエをつぶした音)。ネコを飼ってないおれだけど、ゲームをやっていたらネコにリセットボタンを押された人の怒りや悲しみがわかった気がする。

*1:五月蝿いという表記は、五月じゃないと使う気にならない。