筋肉質なアユの塩焼きを食べるな!

早く走るとか高く飛ぶとか遠くへ飛ばすとか、単純なルールで人間の身体能力の限界に挑む陸上という競技は大変興味深いのであり、さらには織田裕二の自由奔放な司会っぷりによって醸し出される雰囲気も大好きなので、僕は西暦が奇数年の夏の深夜にはTBSを視聴します。楽しいなあ楽しいなあ。いや、でもですよ、そんな僕も棒高跳びだけはですよ、どうも直視できないのですよ。あの5、6メートルのバーを飛び越えて落下する選手の肛門に、高跳びに使用した棒がたまたまヌプリと突き刺さり棒の先端が喉から突き出るなどというグロ動画を見るはめになってしまうのではないか、という危惧が拭えない。まったくもって拭えない。そして、どうしたわけか空から選手に塩が降り注ぎ、なぜか着地マットから出火して、しばらくするとイシンバエワの塩焼きが完成し、どこからともなくやってきた巨人族に食われてしまうんじゃないか、という危惧が拭えない。まったくもって拭えない。そしてワールドレコードアーティストの体は脂肪が少なくて筋肉が締まっているので不味いだろうから、それを食べるためにワンピースの世界からやってきたエニエス・ロビー「本島前門」門番のカーシーとオイモはゲロを吐き、競技場はゲロで満たされ、それ以後ヘルシンキはヘル臭気(地獄のニオイ)と呼ばれるんじゃないか。という危惧が拭えない。まったくもってぬぐえない。