スタンディングマスターベーション
「スタンディングオベーションをマスターベーションと読んでしまったということは、ベーションという文字列を視界にとらえた瞬間に君の脳はすぐさまマスターベーションという単語を連想し、君のその大きくて綺麗な瞳がスタンディングオを臨むその前に、眼前の文字列はマスターベーションにほかならないのだとはっきりと君が認識したということだよね。ふふふふ、君の脳はかなりエロワードに最適化されているみたいだね。ということは、君の脳はかなりエロワードに最適化されているみたいだね。え、同じことを言っているだって。ふん、そんなものはとりあえずトートロジーだとでも言っておけばいくらでもまかり通るのだよ。ああそうだ、読書感想文やレポートを自分では書けなくてネットからコピペする輩がいるだろう。メガネのフレームが合わなくて耳の後ろから血を流した君ももしかするとその手合いではないかと疑っているんだがね。まあいい。私には彼らの気持ちがわからないね。コピペなんて危険を冒さなくてもトートロジーでいくらでも文字数を稼げるというのに。例えばこんな風に」
そう言うと彼はおもむろに右手を掲げ、指を鳴らした。スフッ。
おれの眼前にホログラムのファックスが現れ、その中からするするとホログラムの紙が現れた。ソースコードらしきものが書かれている。
#include <stdio.h> void main(){ printf("君の脳はかなりエロワードに最適化されているみたいだね\n"); printf("つまり、君の脳はかなりエロワードに最適化されているみたいだね\n"); }
「つまり、君の脳はかなりエロワードに最適化されているということだね! この、狂った性の奴隷、略してクルセイドが!!」
「たっちー、たっちー、ここにたっちー!」
「タッチ、タッチか。タッチといえば」
そう言うと彼は再び右手を掲げ、力強く指を鳴らした。スフンッ。
おれの眼前にさっきのファックスが現れ、その中からするするとホログラムの紙が現れた。このわざわざファックスから出すという演出はなんなんだ。首をかしげながらもとりあえず紙を見る。
#include <stdio.h> void main(){ printf("ユンナ\n"); printf("つまり、ユンナ\n"); }
「つまり、ユンナのタッチはどうかね」
「タッチは別にユンナが歌っているからどうだとかいうことはないけど、ユンナがMステに出たときの緊張してる感じは萌えるね。それより、指パッチンのやり方教えてやろうか」