どんなマスクで口元を隠したっておまえの牙は隠せない

禁煙ファシズムという言葉もあるくらいで、世間では喫煙者への風当たりが強くなってきている。おれも禁煙ファシストとはいわないまでもタバコは嫌いなので、喫煙者を見るたびにてめえなに吸ってんだこらヤニくせえぞこらブロンズの十字架盗んでんじゃねえぞこらと脳内弁慶っぷりを存分に発揮しながらそそくさと逃げたり、逃げられない場合は鼻呼吸を心がけたりする。煙を鼻でフィルタリングできるとは思わないが気休めにはなるのだ。喫煙者に関してはそうやって逃走や鼻呼吸を駆使して折り合いをつけられるのでいいのだが、実は喫煙者よりももっと苦手な存在がある。風邪の患者だ。どちらも空気を介してまわりの人間の肺に要らないものを送り込むという点では共通しているが、タバコは自らの意思で吸い始めるのに対して、風邪はかかった本人にほとんど責任がないのだから、喫煙者よりも風邪の患者を嫌うというのはナンセンスであるように思われる。違う。ぜんぜん解かってない。本人に責任がないのが厄介なんだよ。うつされたほうに責任がないということは、うつした人間に責任があるということになるから、もし自分が風邪を移されたなら、そのときから自分は他人に害を与えうる存在になるということだ。人様に迷惑をかけないで生きよといううちの家訓を守れなくなってしまう。副流煙を吸ってもタバコを吸いたくはならないが、風邪の患者の近くにいると風邪をひき、ミイラ取りはミイラになり、吸血鬼に血を吸われたら吸血鬼になる。
今日、電車乗ってたら、前にキモオタが二人乗ってきた。
なんか一人がデカイ声で「貴様は〜〜〜!!だから2ちゃんねるで馬鹿にされるというのだ〜〜〜!!この〜〜〜!」
ともう片方の首を吸った。
吸われた方は「ぐええぇーー!悪霊退散悪霊退散!!」と十字を切っていた。
割と吸われているらしく、顔がドンドンピンクになっていった。
俺はいいコピペ改変ができたと思った。