牧奈

あ、牧奈をご存知ない。おれの妄想エロゲー機械仕掛けの恋 〜Deus ex machina〜」のヒロインの牧奈を。以下あらすじ。
ニートの主人公が平日の昼間から町をふらふらしていると、牧奈という美少女に出会う、なぜってエロゲーだから。それから数日間ラブコメっぽい掛け合いをしているうちにふたりは恋に落ちる、なぜってエロゲーだから。 そして牧奈は衝撃的な告白をする。
「実はわたしはデウス・エクス・マキナを起こすために作られた異世界のアンドロイドなの。混沌としたこの世界に突拍子もない幸せを与えるために送られたの」
主人公はびっくりしすぎて目が点、口がポカーンとなり呼吸は止まるが、数分後にニートらしい青さから怒り出す。
「ふ、ふざけるなよ! 人間は自分の力で幸せを掴むべきだ。神の力になんか頼るかよ!」
「わたしもそんな力は使いたくない。あなたと出会って、人は人を愛することで幸せになれるんだってわかったの。でもね、だめなの。わたしはただの機械だから、与えられた役目は果たさないといけなくて。もうあと三日しかないの。三日経ったら、わたしの力で世界は作り物の幸せで満たされて……わたしは消える」
「き、消えるって、それ、どうにもならないのか」
「……うん」
主人公は動揺しすぎて目がキョロキョロ、口がカラカラとなり足もおぼつかなくなるが、数分後にニートらしい青さから発案する。
「そ、それなら、おれたちでさ、伏線や布石だらけの混沌とした物語を演じようぜ。その物語にデウス・エクス・マキナを起こせば、この世界には影響はないだろ」
「それならなんとかなるかもしれない。それに、○○との良い思い出も作りたいし」
こうして演技であると言う事がプレイヤーにもキャラクターにも知られている奇妙な物語がしばらく続く。その物語のクライマックス、牧奈はデウス・エクス・マキナを起こして物語を終わらせる。
「……牧奈、これでよかったんだよな」
「うん……わたし、あなたに出会えて……良かった……」
そう言うと牧奈は静かに動きを止める。

 
そしてエピローグ。
牧奈を作ったデウス=エクス界人が現れて牧奈を直す。
「はい直ったー!」
「牧奈! おれがわかるか!」
「……○○」
「牧奈ー!」
そのとき、作者が登場して、全キャラとともに「「「これが本当のデウス・エクス・マキナだね。最後までプレイしてくれてどうもありがとう!」」」とプレイヤーに向かって合唱して終わり。