FF12

次にどんなに面白いゲームが出るかと思うと死ねない。

長峰君 しゃべり場にて

という名言を国営放送の電波に乗せて日本全国に言い放った長峰君といえども、満足して死ぬに違いないと思える、このFF12のおもしろさ。
フィーバーになっても何もできず1勝20敗くらいになったぷよぷよフィーバー、もう誰が誰だかわからない20世紀少年爆笑問題太田光氏絶賛のタイタンの妖女、ハードディスクに累々と積み重なった岩崎美穂のエロ動画、食事、睡眠、すべてを投げ打って熱中してしまうこのFF12のおもしろさ。
FFしかやっていない数日間に色を添えるために、ここで別の事をしようと思ったので、とりあえず、30時間現在のFFの感想を書きます。
ひとことで言えば、あらゆる面でベイグラントストーリーを果てしなくバージョンアップしたゲームに、大作RPGらしい平凡で直情的な主人公を当てたという感じ。松野泰己降板による不安など杞憂も杞憂、これぞまさしく松野泰己の手によるゲーム。
フィールドから戦闘画面に移行することなく、ガンビットという擬似オートモードで行われる戦闘。
これが素晴らしい。FFの進化を感じさせてくれる。アクティブタイムバーが貯まったキャラクター順にコマンドを選択して行動するというFFらしさを残して、そこに、フィールドとシームレスでロードレスに繋がるという要素を加えた今回のシステム。しかし、戦闘中に移動が出来るということは、プレイヤーはすべてのキャラクターを操作しきれないということ。
そこで生まれたガンビット。これはキャラクターの行動手順を設定できるシステムで、具体的に言うと、

  1. HP40%以下の味方に、ケアル
  2. MPの少ない味方に、エーテル
  3. アンデッドに、フェニックスの尾
  4. 飛行する敵に、バイオ
  5. 目の前の敵に、攻撃
  6. HP80%以下の味方に、ケアル

という風に対象と行動を設定すると、1から順に判定して、対象が存在したらそこで行動に移すというシステム。
味方がオートで動くゲームではいつもバカなAIに泣かされてきたけど(クリフトはザラキをとなえた)、これはかなり思い通りに動く。
例えば、上記の例のように設定すると、目の前に敵がいなくて、HPが80%以下の味方がいる場合には、オートで回復してくれるので、かなり便利。
戦闘ごとに手動で回復しなければならないのは面倒くさいだろうが、FFである以上、ロマサガのように戦闘終了後に全員全回復するわけにもいかない、といったジレンマが開発者にあったかは知らないが、その解決策であるオート回復すらも内包したガンビットシステム。この完成度は計り知れない。
PS3もまだ出ていないというのに、PS2のゲームでありありと次世代を感じてしまった。変わらないドラクエに対して、毎回新しいシステムでプレイヤーを楽しませてくれるFF、そんな、過去に捨て去ってきた印象が蘇ってきた。
話は変わるけど、FF12をやっていると、アトラスはちょっと金がないだけで、おもしろいシステムをしっかり作っているんだと感じる。ガンビットによるオート戦闘は、ライドウの仲魔とのアクション戦闘に通じるし、ライセンスによる自由な成長は、アバタールチューナー2マントラヘキサドライブに通じる。
シナリオや世界観については、クリアしたら書くかもしれない。いまのところは、主人公がまったく目立っていないものの、大変おもしろい、とだけ。というか、終盤に主人公が活躍するような場面があるとしたら、そこが一番不安だ。こういった性格の主人公が立ち回るような世界観には思えないので。