Skate のデモ

おもしろかった。伊藤みどり系や堀井学系のスケートではなくて、スケートボードのゲーム。
まず、主人公の基本的な動作がほとんどふたつのスティックだけでできるってのが楽しい。もしかすると実際は十字キーで代用できる程度の精度でしかスティックの入力を受け取ってないのかもしれないけど、スティックへのアナログなグリグリのみで主人公が飛んだり回ったりと多彩に動くのは、すごく自由自在に遊べるゲームだなーという感じがした。あと、常に人差し指と触れているL、Rトリガーにグラブがあてがわれてるので、走ってるときでも飛んでるときでも好きなタイミングで少し力を入れるだけでグラブができるのってのも良かった。銃を撃つ数多のゲームによって鍛えられた360所持者の本能によって、おれはコントローラーを握っているとひっきりなしにトリガーを引かずにはいられないので、その欲求を、ボーダーがどんなトリックを決めるときも必ずグラブをするのと重ねた。息をするようにグラブをするのがボーダーの性。息をするように人を銃殺をするのが銃を持つ者の性。息をするようにトリガーを引くのがおれの性。と。
でもひとつもどかしいなあと思ったのが、加速や減速がA、X、Bボタンにあてがわれていること。左親指が左スティック、左人差し指が左トリガー、右親指が右スティック、右人差し指が右トリガー、という基本的なコントローラー握りスタイルから一切離れないで遊び続けられれば、コントローラーというインターフェイスの存在を忘れて主人公との一体感を得られそうだったんだけど、加速やブレーキのためには右親指をスティックから離してボタンまで持っていかなけりゃならない。もうあとちょっとだけなんとか煮詰められないのかー、と思った。もちろん、足で地面を蹴って加速や減速をするのと体重移動を自由にするのとがトレードオフだってのは理にかなってるので、それらを右スティックとボタンにあてがうのは納得できる部分ではあるんだけど、それでも、右親指の位置を移動させるときに、意識がコントローラーにいっちゃうのが惜しいなあと思った。そんなことでゲームへの没入はそがれたりしないけど、かっこよさへの没入はそがれてしまう。