トリガーハートエグゼリカ

上から出てくる敵にアンカーを刺しこんで引き寄せて、敵の攻撃を防ぐ盾にしたりハンマー投げのように投げ飛ばして武器にしたりするゲーム。いちおうイージーならば弾を撃っているだけでノーコンティニューもできるんだけど、ノーマル以上の難度では一部でアンカーが必須となるし、稼ぎを意識するとほぼアンカーしか使用しないのが正解となる、たぶん。表層の部分ではシューティング然とした笑顔を振りまきながらも、内実はアンカー命なトリガーハートエグゼリカ。楽しい。
もともとシューティングが好きという意識のないおれは、こういう特徴的な攻撃方法がプレイのほぼすべてとなるような思い切ったものには人一倍惹かれるのよね。オメガファイブの先生が好きなのも攻撃が斬撃のみだったからだし。というか先生はあんなに素敵なのにテンペストとかいうスプーキーエレクトリックみたいな鈍重なおっさんでクリアしないとアンロックされないなんてどうかしてる。一番軽快で爽快なものが一番深く秘匿されているなんてもったいないったらもったいないのよ! インセーンをクリアしたらイージーがアンロックされたなんて話があるかおんどれー! アンドレー! オスカルー! と極めて冷静に思う。
ところで、こういうドット単位の当たり判定の攻防を行うゲーム(エグゼリカ)は、しばらく遊んでいるとグラフィックを当たり判定としか見なくなるので、おれもそのようにして遊んでいたんだけど、さっきステージクリア後のリザルト画面を見ていたら、アンカーでつかんだ敵の総重量が表示されているのに気づいた。その数4000。単位はt(トン)。タイム、スコア、残機、残ボムというゲーム特有の単位しか目にすることのない類のゲームで、トンという現実に見慣れた単位。これは現実との接点にほかならないので、まず敵の認識が当たり判定の塊からトンの重さを持つ戦闘機や戦車へと変貌を遂げ、ついで同じく当たり判定の点でしかなかった自機もトンスケールの重さや大きさを持つ幼女へと形を変えた。ウルトラマン的なサイズになってしまった。エグゼリカが、クルエルティアが。大きいなあ。