真空ダイヤグラム ジーリー・クロニクル[2]

真空ダイヤグラム―ジーリー・クロニクル〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

真空ダイヤグラム―ジーリー・クロニクル〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

人類が超知性に負けてあれよあれよと没落、その後は超知性に庇護されて幸せに暮らしましたとサという感じの連作短編で、ハードSFの難解さもそれほどなくスケールがただただでかいので、手軽にSFの醍醐味を味わえる良作だと思った。んだけど肝心の超知性や超構造物が畏怖を抱けるほどには書き込まれてないのが残念だった。んだけどこの感想は、執拗なまでに細部を書き込んで詳しく論理的に描写しまくるイーガンのディアスポラを読んだあとだからかもしれない。
退化した人類が外の世界を目指す、<殻>と八番目の小屋が個人的にはよかった。くねくねごしごし。