All You Need Is Kill

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

読んでない歴代ラノベ大賞一位獲得作品を読んでみようシリーズが、耳をつんざくためだけのけたたましいファンファーレとでかい声を出したいだけの客の歓声とともに開幕した。ワーワーワーププォププォーン! 受賞作のなかで読んでいたのが猫の地球儀イリヤだけだったというと秋山瑞人大好きっ子みたいなんだけど、そうではなくて、猫とイリヤSFマガジンに載ってたやつしか読んだことはないけど猫の地球儀が最高だったと記憶しているっ子なので、その猫の地球儀が二位のダブルスコアで一位を取っているランキングは信用できるんじゃねえかみたいな理由で開幕が決定。同じくダブルスコアでぶっちぎっていて、評判もいい感じの田村くんで萌え萌えと息を荒げるのもいいかと思ったけど、オーリュニーディーズキゥ♪ を古本で見つけたので買った。
表紙や人物名などから日本が舞台でない雰囲気が漂っていたので、ラジオからアニメ声が聴こえるとか妙に日本っぽい表現だなあと思っていたら普通に日本が舞台だった。あぶねえ。タキオンでおれに教えたいね、日本だよって。最後はなんかステレオタイプな展開だったけど、人気投票で一位を取るような万人に受け小説というのにはそういう解かりやすさが必要だろうし、なによりどんでん返しがあればいいというわけでもないので、ひとことで言うと、おもしろかった。ドラマツルギー、いいじゃないか、みつを。おれってばミリタリーにもパワードスーツにも、ついでに言えば巨大ロボットにも興味がないという何か損してる気分になる人間なんだけど楽しめたし、あと読んでいてガンパレの熊本城で舞が戦死するシーンを思い出したので、早くガンパオがやりたい。
説明を投げっぱなしにしてSFのガジェットを使っているのがちょっと気に入らないおれがこのまま育つと、ハードSFと非SFしか読めないような毎年平均年齢が上がっていく視野の狭い集団の仲間入りになりそうで怖い。やっぱり白眼くらいの視野を持ち続けたいよね。