Gears of War

やあみんな、おれだ。いましがたギアーズオブウォーのキャンペーンをクリアした。モードはカジュアルほど暢気でもインセーンほど発狂してもいない、その名も、ハードコアでだ。実におもしろかった。銃を使って戦う楽しみを高めるためだけになんかいろんなパワーが注がれていた。
眠いので、なんかいろんなパワーの内でストーリーのみに限定しての印象を書くと、ギアーズオブウォーのストーリーは、銃を楽しく撃つために多種多様なステージを転戦する方便であって、イベントと言っても、戦場で仲間と会話、戦場で無線で会話、新たな戦場へ向かう装甲車内で会話、新たな戦場へ向かうヘリコプター内で会話、といったものばかり。常におれと目の前の敵との戦いの匂いがしていて、人類対地底人の種の存亡をかけた戦争というスケールは感じない。ただそこに敵が居るという情報、そしてたまに私語。それが素晴らしかったのだよー!
と、ストーリーがほぼないということをわざわざ特筆して絶賛することもないと思うが、直前までやっていたロストプラネットのイベントシーンが戦場と関連しない上に長かったので、思わず比較してしまい、そして素晴らしく思えるのだ。いや、ロスプラ自体は実績が950になるくらいに楽しく遊び、今ではあらゆる3Dゲームでアンカーを放ちたくなっているほど影響されているのだが、ストーリーパートだけはどうにも良くなかった。
プレイ時間のほとんどが戦闘であるゲームなのに、国産RPGの手法でストーリーをテリングしていて、すなわち幕間にイベントムービーという構成だった。これはまったく良からぬー。RPGならば、複数人でダンジョンやフィールドを歩き、エンカウントして戦闘という段階を踏むために、歩いている間は目的地に向かっているというロールプレイ的な意識を持っていられて、二時間くらいかけたダンジョンのあとのイベントシーンもまだストーリーが自分のなかで繋がるのだが、ロスプラは常にひとり行動で、しかもフィールドがそのまま戦闘画面なので、おれが意識することは常に独力で敵を倒すだけであって、イ・ビョンホンの目的を遂行しているという意識がまったくない。そのあとで不意に仲間との感動の再会や記憶喪失や父の敵やそれから一年後……などといったなんか深い事情がありそうなムービーが数分間流れても、人にも話にも思い入れがないので、なんのことやら良くわからなかった。二周もしたのによー。二周もしたにょー。
という感じでねえ、なんかロスプラの感想みたいになってしまったが、要するに、ロスプラはストーリーをストーリーで楽しませようとしているのに対して、ギアーズはすべては戦闘を楽しむためにあるという統一された思想を感じられておもしろかったってことだ。こういった好き嫌いをつけた比較は争いを生みそうだけど、ストーリーという視点で書きはじめたのだからしょうがない。