ニコニコ動画と死に際

最初ニコニコ動画っちゅうのが流行ってるみたいなんで、暗くて大好きな暗い音楽の暗いPVを暗く見てみたら、「うはwwww名曲ktkr」みたいな明るいコメントが明るく流れて邪魔だと思ったのですぐに見るのをやめたんだが、ロックマン2ワイリーステージの曲に歌詞をつけて唄った動画を見てみたらすんげえおもしろかった。どうやら暗い動画には合わないってだけだったようだ。コメントが任意のタイミングで付けられるってのは本当にすごいな。「おっくせんまん」と唄われる瞬間に画面が埋め尽くされるほどの「おっくせんまん」コメントが一気にあらわれるんだもの。楽しみどころがくっきりと強調されてやがるよ。曲だけを聴くと、出だしが良いと思って「おっくせんまん」部分にゃなんとも思わないのに、ニコニコで見た日にゃおれも「おっくせんまん」なんていっしょになってコメントしちゃってるくらいだものなあ。楽しみの強調どころじゃねえよ、新たなおもしろさが付加されてちゃってるね。好きでもないもんが好きになってるもの。なんだろうなこれは、見てる側の感覚としてはバラエティ番組のテロップみたいなものかな。あれもやっぱり発明だよな。はじめにやった番組はなんなんだろうな。みなさんのおかげですの水没高見沢の「真水」とかかなあ。まあそんなことはいいや。このぶんだと「最近のバラエティはテロップが邪魔でサイアクダー。ラームサマバンザーイ」みたいな意見があるのと同様に、ニコニコがいかにつまらないかみたいな意見がホットエントリー化する日も近いな。そういう逆張りホッテントリ化することこそが、ニコニコが多くの人にとっておもしろいもんだってことを証明するからな。などと思ってたら、ニコニコが落ちていた。まだ全然楽しんでないというのに。このまま死ぬのかニコニコよー。しかしニコニコと笑って死ねれば幸せか。短い一生だったが楽しく生きたか。うんにゃ、そんなわけはない、傲慢だ。死ぬ奴が笑ってれば周りのものは満足だろうが、本人は死にたくないはずだ。だからおれはそれを知らせる。死ぬときは、できる限り苦しそうで悔しそうな表情をしようと思っている。後味の悪い奴である。