ブルードラゴン

市場の原理によってプラチナコレクション化していたので買った。感想をひとことで言えば、難度を低下させたFF5みたいな感じだったが、その難度の低さの常軌の逸し具合がまた常軌を逸しており、ザコはほぼすべて一撃で死に、ボスはほぼすべて回復を要さないという衝撃的難度。簡単すぎてやばい(試行錯誤のいらないゲームをやっていると、ゲームなんてもんは非生産的な時間喰いなのだー、ということが顕著に感じられるので、あんまりいい気はしない)ので、自分のレベルをあげないがために敵から逃げなければ! という変な意識を持って遊んだ。
難度以外に劇的な何かがあったわけでもないので、内容について書くことはないんだけど、RPG一般について、素早さってパラメータはなんなんだろうなーと漠然と思った。
リアルタイムであれこれしたいがスペック的にそれが無理だった時代に、行動頻度を素早さで決定するという擬似リアルタイムなシステムが生まれたってのはとても最高だと思うんだけど、それ以後いまに至るまで、RPGSLGにおいてそういったシステムがスタンダードとして定着し続けてるのはどういったわけだよ。そんな一般的に使われまくるほどバランスのいいもんじゃないように感じる。攻撃だろうが魔法だろうがアイテムだろうが任意の行動をできる回数そのものが増えちゃう素早さってパラメータは、攻撃力だけが増える力、打たれ強さだけが増えるHPといった類の、限定的な効果しかない糞パラメータとは明らかに格が違っている。
なので、おれは素早さによって行動頻度が決まるゲームは、素早さをあげることが最適な育成法だと高をくくってプレイするし、それで間違えたと感じたことは残念ながら記憶にない。ラストダンジョンの宝箱で手に入れた防御力が100あがるカーボンナノチューブのスネ当てよりも、中盤の山場である化学繊維城の城下町で買った素早さが3上がるポリエチレンの足袋の方が有用なんだよなー。大抵は。
だが、いくらバランスが悪いからといって、素早さの行動回数への影響を目立たないくらいにまで減らしちゃうってのもたぶん間違いだ。敵が20回行動する間におれは21回行動できるぜ、とかじゃあ、ただのターン性と大差なくなってしまって素早さの意味が無いもの。だからきっと、この手のシステムを採用しているゲームは、素早さ最強なバランスをどうしても放棄できないのだろうな。
メガテンのプレスターンは素晴らしいという結論に繋げたい。