暗号解読
「これが解けたらIQ114相当!」とIQサプリでもに扱われそうな、古代ローマのアルファベット入れ替え暗号から、鋭意製作中(開発度3%)の量子コンピュータと量子暗号による暗号最終決戦の展望まで、数千年に渡る暗号の作成および解読の歴史を、キーとなる人間や戦争に焦点を当てながらドラマチックチックに解説していて、それに加えて暗号の解説の上手さが段違っているので、読むだけでエニグマあたりまでの古典的暗号については仕組みがわかり、時間さえあれば解読しちゃえそうなくらいの理解が得られ、また現代の通信における暗号の重要性、鍵輸送問題、そのエレガントな解決法、などなどについて知識も豊かになり……大、満、足という本。これから当日記へのコメントは暗号でお願いしますね。
しかし一点、重箱の隅を牙突しますと、下巻351ページの文庫版のための訳者あとがきに、六本のプラグで二十六個のアルファベットによるプラグボードを繋ぐ組み合わせの数が72,282,089,880,000通りと書いてありますけれども、プラグ同士は区別できないので、これは6の階乗の720で割って、100,391,791,500通りなのではないのでしょうか。
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