逆再生

日本語の文章の逆再生が呪文だった場合、それによって呼び出される魔物なり魔法なりは、呼び出されたことによって、日本語を解釈できること、逆再生を解釈できることが証明される。
前者は簡単のために物語内の言語が日本語に統一されているってことで別にいいんだけど、問題は後者、逆再生っていう生物には行い得ない機械的な操作を加えたものを複号できる能力が備わってるってのは、ちょっとファンタジーの領分を超えていると感じる。人間界はもちろん、魔界を生きていくうえでもそんなものは必要ないので、自然とそんな能力が備わる筋合いはないのだ。せかいの はんぶんを おまえに やろうとか言ってるおれが言うんだから間違いない。
そんなわけで、逆再生で呼び出される魔物なんてのを見ると、こいつは逆再生能力を人工的に付加されてるなと、魔法と区別が付かなくなっちゃってるけど高度に進化した技術だなと思う。高度な技術をうかがわせる要素がほかになくても、闇の左手とか光の王*1みたいに未来の植民惑星で行われたファンタジー的な世界造りの賜物なんだろうと。
たとえば、お願いっ!ぴこ魔人☆はSFとかそんな解釈。
だけど、「人間界と魔界は表裏一体なのじゃ」というひとことで、世界の境界を越えて魔物を呼び出すためには逆再生でなければならないってのがすんなり納得できるとさっき気づいてしまった。くそー、なんてスマートな。
でもまあ、逆再生を説明するためだけに遠未来の植民惑星にまで時空を飛躍するのも力強くてまた良いよね。

*1:メガテンファンにおすすめ。マジヒンズー小説