80年代SF傑作選<下>

『竜のグリオールに絵を描いた男』(これは上巻所収)、『祈り』、『ぼくがハリーズ・バーガーショップをやめたいきさつ』はおもしろかったわ。とても良かった。それら含め、ファンタジーや素朴で古典的なSFなどが多かったので、何が80年代なんだかSFなんだかよくわからんアンソロジーだったわ。そうも思ったの。でもジャンルでまとめてるんじゃなくて年代でまとめてるだけなので、綺麗に統一されてたりした方が不自然なのかもしれないわね。サイバーパンクが割合多いようにも思えるけど、それも80年代という区切りや作品ごとの前説がなければおれには感じえないだろうし、結局アンソロジーになんの指向性も見出せなかったわ。年代ね。何に対しても興味のアサインが浅いんだってことなんだろうけど、何に対しても年代に意味を見出せないのよね。

80年代SF傑作選〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

80年代SF傑作選〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)