Geometry Wars: Retro Evolved 2 をやったあとにアイドルマスターをするとすごいんだ

現実のどんなものとも似つかず、音と映像とは享楽的で、目標といえばスコアを伸ばすことだけ。ジオメトリウォーズ2はどんな角度から見てもただただゲームでしかないから、それに浸ることは、ゲームでないすべてから自分を隔離して、ゲームの小世界に閉じこもることだった。配信初日、おれはあそぶたびにスコアを伸ばしていた。スコアアタックだけがすべての小さな世界でのスコア更新は、世界を照らす唯一の灯りに油が注がれるような思いだったから、明々と輝きを増し続けるスコア灯におれは! は! はは! ははは! 世界のすべてを理解し、世界のすべてがおれの味方なんだと思ったよ! あったかい……ジオメトリウォーズ 2 あったかいよ……と。
しかし、いまはもう燃え尽きた。すべては過去の栄光だ。いまは目を開いているのかも閉じているのかもわからない、一面の暗闇だ。

俺のスコアの遥か遠くにLivin*Watanabeがそびえ立っていたことをそこで初めて知ったから……。このとき、俺の脳裏に浮かんだのは、ボロボロになりながら絶望的な表情を浮かべるベジータの姿だった。

2008-08-04 - 砂上のバラック

同じとき、同じことを Livin*Watanabe もまた感じていたんだよ。初日に首尾よくハイスコアを更新し続け、悦楽に浸っていた Livin*Watanabe の、いまや遥か遠くにそびえ立ち、なお上昇を続ける Hor*emon や do*k3 のスコア。彼らを見上げる自分のスコアはといえば、二日目以降は久しく更新されなくなっていた。手の届かない世界へとリアルタイムで離れていくふたりのスコアに、ただ打ちひしがれるのみ。自分の限界を感じていた。numbe*29goll という名のベジータが見上げる Livin*Watanabe もまた、ベジータでしかなかったのだ。……いったい、ジオメトリウォーズ 2 の世界には、どれだけのベジータが連なっているんだろうか。おそらくは、ワールドランク一位以外のすべてがそうなのだろうな……。
もはや、病的な鬱屈と、衝動的に叫びだしたくなるヒステリーしかもたらないジオメトリウォーズ 2 だが、しかし、それでもまだ、ジオメトリウォーズ 2 以外よりはましなのかもしれないとも思う。狭くて暗い部屋にこもって、あらゆるつながりを絶っていられれば……。
そんなことを思っていると、決まってガチャン! と世界のドアが勢いよく開き、「そんなところにこもってないで、外に出ましょうよ!」という真の声が聞こえるのだ。部屋を出れば真がいて、『i』を歌って踊ってライブフォーユー!している。
「何より良いね♪」
フヒーフヒー。あったかいなり。あったかいなり。おれは安らぎを覚える。
 
交互にあそんでいるという趣旨の日記でした。