Prince of Persia

ジャンプして落下してもエリカ(空から降ってきたファムファタール顔の棒読み王女さま)が助けてくれる。戦って敵に刺されてもエリカが助けてくれる。なんか魔法的な力で瞬時に手を伸ばしてエリカが助けてくれる。昨日もエリカが助けてくれたし、今日もエリカが助けてくれるし、明日もエリカが助けてくれるだろう。アーリマンを倒すまではエリカが助けてくれる。たぶん病に倒れてもエリカが助けてくれる。心筋梗塞になったら血溜まりを排除して治療してくれるし、くも膜下出血になったら血を抜いて治療してくれる。エリカが助けてくれる。命を繰り返し助けられることの重みに精神を押しつぶされて崖から身を投げても、エリカが助けてくれる。そのときはきっと自殺を選択するような脳もエリカが助けてくれる。アーリマンを倒せなくなるあらゆる状況から、エリカは助けてくれるのだ。体も脳も、エリカの移行に沿うプリンスにしてくれる……。
でもエリカごめん。おれはコンキュバイン(敵、セクシー)のほうが好きなんだ。どうか、この気持ちだけは……。
そんなこんなで死に瀕すること数百回、上の与太通りなら、元の面影も記憶も意識も何もかもなくなってコンキュバイン愛だけがプリンス形作ることになったかもしれないけど、ともあれ楽しく遊び終えた。実績も1000になった。「光の種を1001個集める。」なんて実績の文言を見たときは、とうとう収集実績が四桁に乗ったか……と冷や汗物だった。というか集める気もさらさらなかったんだけど、いざゲームはじめてみると、色づいたアスレチック世界をひょいひょい飛び回りながらマップに散らばる光の種をさがすことがゲーム的な意味での目的という、思わずマンマミーヤ! とイタリア語を叫びたくなる類のデザインだったので、クリア時に自然と765個くらいは手に入っていた。

プリンス・オブ・ペルシャ - Xbox360

プリンス・オブ・ペルシャ - Xbox360