ダークセクター

結構楽しい十時間ほどのポリネシアンゲームを味わっていたが、突如輝いた瞬間があった。バリアを張って猪突猛進し、グレイブをヒットさせ、ひるんだところをフィニッシュムーブ、という一連の流れで敵を倒してみると気持ちがいいのだった。やけに強力な粘液を吐いてくる小柄なゾンビ風の敵に手を焼いたすえにたどり着いた、蹂躙陵辱カタルシスだった。そのフレーズは、椎名林檎というよりも、ALI PROJECTだった。閑話休題、私が行っているのは、前進して攻撃するだけ、だった。タイガードリブル、だった。しかしこの簡単な快感に、私はなかなか気づけなかった。やばいくらいにギリだった。というか余裕でアウトだった。なぜなら、二周目の中盤に気がついたのだから。一周目はひたすら中距離だった。説明の順番が前後するが、ダークセクターはグラフィックの質感やカバー操作など随所にgears of warを想像させる三人称視点のシューターで、それとの差別化のための独自要素が、三枚の刃がついたブーメラン型武器、グレイブ(鋭利な扇風機の羽根みたいなもの)だった。これを投げつけるのがなかなか楽しいので、それ一辺倒になっていた。グレイブが有効な中距離で戦ってた。バリアとか忘れてた。二周目の高難度モードで弾がつきて気づいた。いろんな戦い方があるってことに。バリアが張れた。霧が晴れた。喜びにむせび泣いて目が腫れた。はれーたー、ありげーたー。

ダークセクター【CEROレーティング「Z」】 - Xbox360

ダークセクター【CEROレーティング「Z」】 - Xbox360