ニンギョウがニンギョウ

ニンギョウがニンギョウ (講談社ノベルス)

ニンギョウがニンギョウ (講談社ノベルス)

違う世界の話だというただそれだけのことなので、論理の意味のなさにはなんの意味もなくどうってこともなく、それよりも語尾や性格によって区別された妹が大量に登場するという部分こそがこの小説の肝であり、というか物語に意味がないとするならばこの小説はロッツオブ妹こそがすべてであり、メニー妹さえいれば何もいらないのだという熱い心の為せる小説だ。と思っていたら、ククロサに足りないニンギョウの最後の一文でその考えを覆された。覆された考えからこぼれ落ちた妹は返らない。残ったのはたったひとりの姉である。
パラパラパラドックスのひとや、○○ただし××みたいなのひとをかわいいと思うように、利発で語尾がお兄様な妹もまたかわいいと思えるだろうから、ほかの西尾が好きなひとは難なく読めると思っていたんだけど、意外とそうでもないらしい。りすかよりキャラクターはいいと思うんだけどなあ。まあ、世間の感想がボロクソ気味なのは、無駄に値段が高い所為もあるんだろうけど。おれも図書券が手に入っていなければ買ってなどいなかったくらいだっすうぃー。
そういえばネコソギ(アンダー)がついに出るのか。