わたしたちの田村君

わたしたちの田村くん (電撃文庫)

わたしたちの田村くん (電撃文庫)

主人公の発言や思考や地の分が読みやすくて笑える、おもしろいラノベだった。現代ラノベの教科書かと思うほど、よくできてるなあと思った。まさにラノベオブジイヤーにふさわしい。
不登校という設定はものすごい好きなので相馬派。派て。もし大木こだま師匠がこの本を読んだなら、相馬が人前で不自然にデレデレとしはじめた理由が明かされたときに、そんなやつおらんやろーと呟くこと必至だと思える性格ではあったものの、いや不登校っ子は素晴らしいな。不登校っ子であるということは、その子が主人公に不登校であることを明かすシーンがあるということだ。不登校っ子だったからいままで誰も仲間がいなくて寂しかった。だけど今はあなたがいる。というこの展開が好きなので不登校は好き、か、不登校が好きなのでその展開が好きかのどっちか。自分でもわからない。どっちが先にあったんだろう。鶏かか卵か、マキバオーかカスケードか、マナかカナか。あるいは、しおりかさおりかゆうなかまいなかななみかこのみか。
もうひとりのヒロインである松澤は、あらすじから宇宙人なんだと期待に胸をふくらませて気持ち悪いほどの鳩胸になっていたら、トラウマっ子だったので残念。