九十九十九


九十九十九


九十九十九

清涼院流水佐藤友哉太田克史のネタで大笑いできるくらいにこの三人の存在を知っていてよかった、というような本文とあまり関係のないひとこと感想を胸に終盤へと読み進めていったところ、最終段落の、神が幻想的な夢から覚めようとしながらも家族との団欒の心地良さに永遠はあるよ的な精神状態になってその永遠の一瞬最高の幸せに包まれるという、全知全能の神らしくもない、なんだか麻枝准を彷彿とさせるようなひとりの人間の儚い幸福感が心地よくてホロリ。最後のひと段落を楽しむためだけに用意された600ページだった。