夜は短し歩けよ乙女

息をするように空を飛び、雨が降るように鯉が降り、散歩をするようにストーキングをします。
現代を舞台として幻想的な現象が起こるのは森見登美彦氏まいどのことなのですけど、この小説は、現実と幻想とがいままで以上に綺麗に融和していると感じました。見知らぬ人たちとの飲み会巡りという、日常から逸脱したお祭り的な環境で、登場人物みんなが酒を大量に飲んでいるからです。理解の出来ない魔法的な出来事さえ許容してしまえるような、楽しくも浮付いた雰囲気に満たされているのです。

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女