Kurt Vonnegut Jr

スローターハウス5

タイタンの幼女といい、時間を飛び回ることを当たり前のように受け入れている主人公ってのは心地良い。過去今未来をすべて知っている生活。それは特別なことのように思えるけど、実は日常と何も変わらないのかもしれない。過去も未来も想像のできる落ち着い…

プレイヤー・ピアノ

機械の管理者や技術者の職を得て自己実現を果たしたIQの高い少数のエリートと、機械に職を奪われ管理されたディストピアで悠々と生活を送るIQの低い多数の市民(労働という生きがいを求める非体制派の者も少なくない)と、エリートと市民の間を揺れ動く主人…

タイタンの妖女

多くの名言は、本人はジョークのつもりだったのに後世になって勝手に名言として語り継がれてるだけなんじゃねえのとは前に書いたような気がするけど、これもそんな感じなんだよな。おれは軽妙さとか法螺話っぽさがおもしろかったのに、感想を巡った印象だと…

タイタンの妖女

金持ちが麻薬に溺れて荒唐無稽な幻覚や妄想を楽しんでるかのような話だなこりゃあいい身分だよまったく、と思って読んでたら、見透かしたかのように その劇的な一瞬まで、コンスタントはニューポートでの冒険を、麻薬でひきおこされた幻覚なみにしか受け取っ…