陽気なギャングが地球を回す

強盗時の連携と強盗後の金の配分なんてのは、仲間たちの間に信頼関係が成り立ってなければなにかしら問題が起こる起こる起こるもの。でもこの作品の銀行強盗は、運命的な出会いでビビビっときたというくらいの理由で、固く信頼しあっているので大丈夫。金で問題が起こりかけるんだけど、信頼でカバー。ゼッテーコロス! とはならない。性善説という言葉が頭をよぎるんだけど、やってることはみんなで銀行強盗なので善くはない。得た金を恵まれない子供たちに配るわけでもない。その辺のなんだかよくわからない組み合わせが特徴。あーあなんだかよくわからないー。たーだなんだかよくわからないーー。しかし、相変わらず人々の行動や思惑などがおもしろいように交錯するだけあって相変わらずおもしろいので、交錯してれば何を書いても良いで賞受賞作家だと思った。

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)